9月9日は重陽の節句(ちょうようのせっく)

とされていますが、みなさんは重陽の節句をご存知でしょうか?

 

桃の節句や端午の節句は聞いたことがあるかとおもいますが、

重陽の節句はあまりしられていません。

 

そこで今回は重要の節句での食べ物や行事食、

菊酒などについて紹介していきます。

スポンサードリンク

 


重陽の節句とは?どんな日?

参照元:https://thumb1.shutterstock.com/
重陽の節句とは、江戸時代に定められた

5つの式日である五節句のひとつです。

 

五節句

1月7日の人日の節句(七草粥)

3月3日の上巳の節句(桃の節句/雛祭り)

5月5日の端午の節句(こどもの日)

7月7日の七夕の節句(七夕)

9月9日の重陽の節句(菊の節句)

 

このように重陽の節句は9月9日に菊を用いて

不老長寿を願い、古代宮廷で催された節会を

指しているとされています。

 

また、五節句はすべて奇数の数字が重なった日

になっていますが、その理由は古くから奇数は

縁起の良い陽数、偶数は縁起の悪い陰数と

されてきたことが影響しています。

 

陽数は縁起が良い数字ですが、やがて災いが

転じるという考えからお祝いを兼ねて厄払いも

行っていたわけです。

 

そして重陽の節句の「重陽」の意味は、

一番大きな陽数が重なるという意味からきています。

スポンサードリンク


重陽の節句はなぜ菊?菊酒って何?

参照元:https://cdn.pixabay.com/
五節句は行事と関係する植物の名前を冠として呼んでいます。

 

具体的には1月7日は七草、3月3日は

5月5日は菖蒲、7月7日は、そして9月9日は菊です。

 

菊は昔から薬草として使われてきた花です。

スーパーなどで販売されているお刺身には菊が

入っています。

その意味は昔は生ものを食べて食あたりを

患った民が菊を薬草としていたことが始まりです。

それほど菊は薬草として用いられていました。

 

そして延寿の力があるとされ、

菊のおかげで少年のまま700年生きたという

「菊慈童」伝説があることから菊には長寿の力

があると信じられてきました。

 

さらに菊の花は他の花よりも寿命が長く、

日本の国花としても知られています。

 

元々は中国由来の行事で、平安時代に貴族の

宮中行事として菊を見ながら宴を催したのが始まりで、

菊を使い厄払いや長寿祈願を目的にしていた

節会ですが、そのうち時代とともに民に

広がったことで江戸時代に五節句のひとつになりました。

 

現在でもこの行事は根付いており、

2013年には中華人民共和国老年人権益保障法において、

旧暦9月9日を「高齢者の日」と定めていることからも明らかです。

 

菊は眺めるだけではなく、酒の中に入れて菊酒

としても楽しまれ、長寿を願ったとされています。

 

菊酒とは、菊を漬け込んだ酒のことをいいますが、

酒に菊の花びらを浮かせたものもよく飲まれたそうです。

 

宮中行事としては節会と呼ばれていましたが、

民の間では「お九日(くんち)」と呼ばれ、

秋の収穫祭と合わせてお祝いの催しを行っていました。

 


重陽の節句での食べ物(行事食)は?意味や作り方!

重陽の節句にはいくつかの食べ物があります。

このように自然の恵みに感謝し行事ごとの際に

食べる食べ物を行事食と言ったりします。

 

重陽の節句での行事食は秋の恵みの食材である

栗や秋ナスがメインになり、不老長寿や無病息災を祈願します。

 

食用菊

参照元:https://cdn.pixabay.com/
スーパーやネットでも手に入る食用菊をおひたしにしたり、

酢の物としてあえてみたり、天ぷらにしてみたり、

お吸い物に入れるなどアレンジの仕方はたくさんあります。

 

菊の花のおひたしの作り方

食用菊の花1パックとつゆの素・合わせ酢・

ポン酢適量を用意します。

菊の花の花びらをとり、お湯でさっと茹でて、

冷水につけます。

 

つゆの素を少しかけたり、合わせ酢やポン酢で

味付けをします。

 

菊には血行促進効果があり、肩こりや冷え性改善、血栓予防効果があります。

 

栗ご飯

参照元:https://cdn.pixabay.com/
秋の収穫祭として栗ご飯をみんなで食べる習慣

は昔からあり、行事食として無くてはならない

存在になっています。

 

栗ご飯の作り方

お米2合・酒大さじ2・塩小さじ1・だし昆布10cm・栗20粒程度を

炊飯ジャーに入れて出来上がりです!

 

栗には風邪予防効果があるビタミンCと

疲労回復効果があり、さらにビタミンB1が

含まれており、健康食として非常に良い食べ物です。

 

秋ナス

参照元:https://cdn.pixabay.com/
秋ナスも、焼きナス・煮浸し・田楽・天ぷら

などたくさんのアレンジの仕方があります。

 

秋ナスの煮浸しの作り方

ナス350g・水300ml・醤油大さじ2・

麺つゆ大さじ2・かつおだし小さじ1・

揚げ油・生姜・小ネギを用意します。

 

水・醤油・麺つゆ・かつおだしでつけ汁を作ります。

ナスに切り込みを入れ、少し低めの温度から

油で揚げます。

ナスの身が少し色づいてきたらフライパンから

あげ、タッパに移しておいたつけ汁に入れ、一晩置きます。

 

ナスにはきゅうりの2倍の食物繊維が含まれています。

さらにビタミンB群・ビタミンC・カリウム・

鉄・カルシウム・ポリフェノールなども含まれています。

 


重陽の節句でおすすめの和菓子は?

重陽の節句に和菓子を食べて長寿を願う人たち

も増えています。

そこで以下では重陽の節句におすすめの和菓子

を紹介していきます。

 

菊の花の干菓子

菊の形をした落雁で長寿を願うのもおすすめです。

歴史ある奈良県で400年以上続く老舗和菓子店

の菊屋から発売されている和菓子で、上品な

甘さと風味が絶品な落雁です。

 

小菊饅頭

落雁が苦手という方には菊饅頭で長寿を願うのもおすすめです。

こちらの小菊饅頭は、大正初期、貞明皇后に

献上した由緒ある和菓子です。

 


まとめ

9月9日の重陽の節句は、中国から伝えられえた

長寿を願う宴が始まりということがわかりました。

 

今年の9月9日は秋の食材を使って行事食を作り

菊酒を片手に家族で長寿を願う宴を催してみて

はいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

以上、「重陽の節句での食べ物や飲み物は?

菊酒や行事食の意味と作り方も紹介」でした。

スポンサードリンク