夏から秋にかけて美しい音色を放つ鈴虫。
鈴虫を飼う楽しみは、毎年卵を産ませてそれを
育て、何年にもわたって続けて飼育できる点です。
ここでは鈴虫の飼い方として、餌や土、
温度管理などの飼育環境や共食いしない
注意点を紹介します。
目次
鈴虫の上手な飼い方!まずは鈴虫の特性を知る!

体長はおよそ15~17mm、
本州から沖縄までほぼ日本全国に生息しています。
主に出現する期間は8月から10月です。
鈴虫は梅雨入り頃の6月上旬に卵から孵化し、
およそ2か月の幼虫期間を経て成虫になります。
成虫になった鈴虫はおよそ2か月の繁殖期間で
産卵を行い、10月下旬の秋頃に一生を終えます。
そして越冬した卵は6月上旬に卵から孵化します。
鈴虫は基本的に夜行性のため、薄暗い場所を好みます。
明るい昼間のうちは草むらの石や枯れ木の中で
かくれていることが多く、陽が沈むと餌や
求婚相手を求めて活動をはじめます。
特徴である身体よりも長い触角は、周囲の様子
をうかがうためのもので、外敵を感じると
急いで物陰に隠れます。
バッタ目・コオロギ科の昆虫ですが、バッタや
コオロギのように跳びはねることはありません。
鈴虫の美しい音色は、鈴虫の右の翅の裏にある
ヤスリのような脈と、左の翅の表側にある
突起部分がこすれることによるものです。
オスの鈴虫はこの美しい音色でメスの関心を
惹きつけるわけです。
鈴虫は雑食性の昆虫ですが、セミの抜け殻など
の動物質のものも好んで食べます。
そのため、動物質が不足すると共食いして
しまうことがあります。
天敵はコオロギのため、コオロギに狙われない
ためのにも昼間は薄暗い場所に潜んでいるわけです。
鈴虫の上手な飼い方!揃えておきたいものは?

飼育ケース
飼育ケースとして虫かごやプラスティックケースは必需品です。
飼育ケースの大きさは、飼育する鈴虫の数にも
よりますが、ある程度余裕のある大きさの
飼育ケースがおすすめです。
フタの部分は網になっているとコバエが発生
してしまうので、
コバエ防止シートをはるとよいでしょう。
飼育マット
産卵用の飼育マットは市販のものがおすすめ
ですが、もし無ければ園芸用の土でも大丈夫です。
霧吹き
飼育マットが乾燥しないように、霧吹きで軽く
湿らせておきます。
多湿になってしまうとカビの発生原因になる
ので、注意が必要です。
止まり木
鈴虫が翅を休めるための止まり木は、
鈴虫が好む黒色で消臭効果もある炭がおすすめです。
隠れ家
鈴虫は薄暗い場所を好むので、
隠れて安心できる隠れ家をおいてあげましょう。
隠れ家には割れた植木鉢や流木がおすすめです。
鈴虫の上手な飼い方!餌は何を与える?NGなものは?

何でも食べます。
最も多く与えられているのがキュウリやナス
といった水分を含んだ野菜系の餌です。
そした鈴虫は動物質も好み、この動物質を
得られないと共食いしやすくなるので、
適度に動物質の餌を与えるとよいでしょう。
鈴虫は雑食性のため、与えてNGという餌は
基本的にありませんが、餌のあげかたではNGがあります。
それは、カビの原因を防ぐため、土に餌が
つかないように串などに刺してあげること、
そして餌を腐らせないことです。
キュウリやナスなどの野菜類は、夏の季節には
1日~2日で腐ってしまいます。
腐ったエサをそのままにしておくと、コバエや
カビの発生原因になってしまいます。
そのため、できるだけ日持ちするサツマイモや
カボチャなどを与えるか、キュウリやナスで
あればできる限り早いスパンで餌を交換して
あげる必要がありあります。
鈴虫の飼い方!温度管理が重要!?
直射日光にあたる場所は避けましょう。
直射日光にあたる場所に飼育ケースを保管すると、鈴虫は弱ってしまいます。
直射日光を避けるといっても、室温30℃という
ような場所に保管すれば全く意味がありません。
できれば25℃前後の風通しの良い薄暗い場所
が鈴虫にとっては最高の条件の場所なので、
そのような場所に保管してあげると鈴虫は元気
に美しい音色をあげるでしょう。
鈴虫の上手な飼い方!土はどうすれば?
飼育ケースに敷く土についてですが、
庭や畑の土は、雑菌が多く入っており、
餌にカビが生えたり、鈴虫が弱ってしまう
原因になるので、できれば使用せず、
園芸用の土を利用することをおすすめします。
鈴虫のためにオガクズを入れる方もいるようですが、
オガクズはコバエの発生原因になるので必要ありません。
園芸用の土を用意したら、産卵に失敗しない
ように4~6cmの深さを保って飼育ケースに敷きます。
そして乾燥してしまうと鈴虫が弱ってしまう
ので霧吹きである程度湿らせます。
このとき、鈴虫に直接水をかけてしまうと
鈴虫が弱ってしまいますので、鈴虫に水が
かからないように注意しましょう!
鈴虫の飼い方!共食いさせないためのコツや注意点は?
鈴虫は雑食性の昆虫ですが、動物質の餌を
とらないと共食いしてしまいます。
さらに、あまり多くの鈴虫を1つの飼育ケース
で飼育することも共食いの原因になります。
共食いを避けるためには、動物質の餌である
鰹節や、煮干しなどを餌として与えてあげるとよいでしょう。
まとめ
鈴虫を上手に飼育するめには、飼育マットの
カビ発生を防止し、25℃前後の風通しの良い
場所で保管することが重要です。
そして餌は腐らせないように適度に交換し、
共食いを避けるために動物質の餌も併せて
与えてあげるとよいでしょう。
長く元気な状態で飼い、綺麗な音色を楽しませてもらいましょう!
以上、「鈴虫の飼い方!餌や土、温度管理など
の飼育環境や共食いしない注意点は?」でした。